ぽっぺん日記@karashi.org
2007-04-08(Sun) [長年日記]
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知っておきたい現代軍事用語―解説と使い方(高井 三郎)
MURAJIさんの2006年ベスト色々に挙がっていたので読んでみた。
日本のマスコミの軍事オンチはつとに有名で、軍事用語の使い方もかなりいい加減だ。その代表的な例が、軍艦をなんでも「戦艦」と称してしまうこと*1ではないかと思うのだが、基本的な軍事用語について、その成立から解説しているのが本書だ。
扱われている用語の分野も
- 安全保障・国防
- 戦争・紛争
- 情報
- 後方支援
- 軍事機構:軍政、軍令
- 人事・補充・教育制度
- 軍事原則
- 統連合
- 兵科、兵種
- 部隊機構
- 特殊部隊
- 兵器と技術
と多岐に渡っていて、非常にためになった。
たとえば、国家憲兵(いわゆる帝国陸軍での憲兵)と野戦憲兵の違いも初めて知ったし(ちなみに、自衛隊の警務隊は野戦憲兵に分類されるとのこと)、指揮施設については、旅団以上が司令部と称され、それ以下の部隊規模については本部となることについても、本書を読むまで知らなかった。「大隊司令部」とか言っちゃいそうだよなー。
ただ、MURAJIさんも
決して、普通の人向けの本ではなく、軍事関係にある程度の知識がある人向けの本ではありますが。
と書かれているように、内容的に素人向きではないのは当然こととしても、純粋に一冊の書籍として見た場合も、正直、かなり読み辛い。と言うのも、漢字ばかりの文字面な上、行間が詰まっているのでリーダビリティを損なっているのだ。もしかすると、ページ数を少なくし、価格を下げようという出版社の涙ぐましい努力の賜物なのかも知れないので、一概に非難はできないが、ここらへんのバランスは難しいところだなぁと思う。
最後に重箱の隅をつつくようだが、気になるところを書いておく。HEATについて
装甲直撃時に炸薬の燃焼熱を鋼板の表面を溶解して細長い穴を開ける。〔ママ〕(p.218)
と書かれているのだが、確か、噴出したメタルジェットの速度で侵徹するんじゃなかっただろうか(俺も『兵器進化論』で仕入れた知識だが)。
少し苦言も呈してみたが、「ここに載っている用語はだいたい知っているね」というコアな軍事ヲタクでなければ、一読の価値は確実にあるし、買って本棚に並べておいても損はない一冊と言えるものと思う。
*1 佐藤大輔もネタにしていた。


まで頂ければ幸いです。
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