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ぽっぺん日記@karashi.org


2007-08-15(Wed) [長年日記]

_ 「文藝春秋」連載の佐藤優『インテリジェンス交渉術』が面白い

「文藝春秋」2007年7月号から連載が始まった、佐藤優『インテリジェンス交渉術』だが、ここ2回は、今まであまり書かれてこなかったハニートラップの実際について解説していて、とても面白い。

今月号は、実は日本も外国人相手にハニートラップを仕掛けてたんだよってな内容。

まぁ、ハニートラップというよりも「下半身関係で貸しを作る」という感じの話で、悪辣さは、ほぼ皆無な訳だが、そういう「貸し」が後々の交渉で効いてくるということらしい。外交が無味乾燥なものでなく、血の通った人間同士によって成されるものだということを再認識させられる。

最後には、鈴木宗男事件で上げられた疑惑の一つ、北方四島へのディーゼル発電所建設が、実は、北方領土返還のために日本が仕掛けた壮大な罠だったという話が書かれている。読んでいて「なるほどなー」と思った。

単行本にまとまったら「マスト買え」な本になりそうだ。

文藝春秋 2007年 09月号 [雑誌] 文藝春秋 2007年 09月号 [雑誌]

参考

_ 幽霊を捕まえようとした科学者たち(デボラ・ブラム) 幽霊を捕まえようとした科学者たち(デボラ・ブラム)

最近、スペリチュアルやら占いやら、ちょっとオカルトぽいものがブームになっているが、19世紀末から20世紀初頭の欧米でも心霊ブームが起きていた。本書にも登場するアーサー・コナン・ドイルが心霊研究に没頭し、交霊会を催すほどの熱中ぶりだったという話は有名なところだ。

世界最初の心霊を科学的に研究するためのグループ──心霊研究協会(SPR)を設立し、懐疑主義(スケプティック)的なアプローチで、心霊現象を解き明かそうと奮闘した、当時の科学者たちについてのノンフィクション。

実は、現代の科学者たちの話かと勘違いして手に取ったのだが、面白くて一気に読了した。

心霊現象を解明しようとする科学者、と言うと、現在ではトンデモ科学者のレッテルが貼られそうだが、本書に登場する、SPRに参加または実験に強力した人々は、 進化論の生みの親の一人である博物学者ウォレスや、 科学者・物理学者のクルックス、 アナフィラキーショックを発見しノーベル生理学・医学賞を受賞したリシュ、 同じくノーベル物理学賞を受賞したキュリー夫人など、錚々たるメンバーだ。 当時の心霊ブームがそれだけ大きなものだったという証左と言えるだろう。

宗教界や科学界との対立*1、研究者たち自身が抱えた苦悩など、人間的な面も クローズアップしつつ、著者は、彼らの研究の道程を生き生きと描写していく。今ほど実験に関する手法が確立されておらず、研究者自身の「心霊現象があって欲しい」という願望*2もあり、第三者的な視点から見ると、心霊現象の存在を信じやす過ぎるという面も見られなくはないが、彼らが常に懐疑的であろうと努力した点については評価されるべきだろう。

ただ、著者の姿勢については、少々疑問を覚えなくもない。著者は、冒頭のタイタス事件や、クライマックスの、志半ばで逝ったSPRの会員たちを呼び出しての交差実験などについて、まるで「心霊現象は証明された」と言わんばかりに書いている。少なくとも現代的な視点で考察を加える必要があったのではないだろうか。

巻末の謝辞において、著者は、当初の心霊についての否定的な見方が、本書を書くことにより

少しだけ独善的でなくなり、少しだけ自分の正しさに懐疑的になりました。(p.422)

と書いている。対象にのめり込み過ぎた、あるいはミイラ採りがミイラになったということかも知れない。

若干の欠点はあるものの、約100年前に、心霊現象を理性的に研究しようとした人々がいたことを伝えてくれると共に、 大衆のオカルトについての姿勢が、実はその頃からほとんど変わっていないことを教えてくれる良書だった。

なお、オカルト初心者は、本書の前に、『超能力番組を10倍楽しむ本』あたりを読んで、懐疑主義を知ってから本書を読んだ方がより楽しめるだろうと思う。

*1 後者の方がより激しく攻撃してきたという点は興味深い。

*2 これは現代の、心霊現象や超能力を研究する人々にも通用する真理だと思うが。

_ あまりにも暑かったので自然公園に涼みに行った

ちょっとした山なのだが、あまり風がなくて、逆に汗をかく罠。

昼過ぎだったので、もう少し遅い時間の方が良かったかも知れない。

んで、W-ZERO3で写真を撮ったつもりが、実は撮れていなかったので、代わりに今日の夕方の夕焼けの写真を張ってみる。

PICT0480

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