ぽっぺん日記@karashi.org
2007-11-15(Thu) [長年日記]
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鮨に生きる男たち (新潮文庫 は 11-5)(早瀬 圭一)
本が好き!経由での献本して頂いた。感謝。
先日読んだ、『大本襲撃』はなかなかの良書だったのだが、「そういえば『本が好き!』の献本在庫にも同じ作者(早瀬圭一)の本があったな」と思い出して献本して頂いたのが本書。 これが思わぬ掘り出し物で、非常に楽しんで読んだ。
本書では、著者が選んだ全17店舗の鮨屋を取り上げ、それらの店を営む一流の鮨職人たちの秘めたる人間模様を鮮かに描き出している。 平成15年に上梓された単行本『鮨を極める』を文庫化したものであるが、単なる文庫化にとどまらず、書下しの原稿が加えられていたり、今年(平成19年)までの変化に対応して加筆が行なわれたりしており、なかなかお得な一冊と言えるだろう。
鮨ネタに蘊蓄を傾けたり、職人の技術、握り方を云々するのは好きではない。というより、そんなことは私にはできない。食べてみておいしいかどうか、カウンターの向こうの握り手と合うかどうかだけである。(p.3)
と、著者自ら書くだけあって、本書には鮨に対する蘊蓄はほとんど出てこない。せいぜい、「鮨は秒単位で味が落ちていくので、つけ台に出されたら、すぐに食べる」、「酢めしの人肌ていどがいい」くらいなものだ。 鮨の味についても、本当にシンプルに触れているのみである。 あくまでも本書の「主役」は、鮨を握る職人なのだ。
しかし、抑えつつも、読み手に「あぁ、鮨が食べたいなぁ」と思わせる筆致は見事で、読んでいるうちに鮨屋の暖簾をくぐりたくなる衝動に駆られること必至だ。
本書で紹介されている鮨屋のうち、ぜひ行ってみたいと思ったのが、東京・経堂の「鮨処 喜楽」。経堂に仕事の関係で行くことが多い上、値段も薄給の身でも手が届く価格帯だ。機会があれば、久しぶりに「回らない鮨」を堪能してみたいと思う。
最後に一言。
ごちそうさまでした。
- 早瀬 圭一
- 新潮社
- 540円
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