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ぽっぺん日記@karashi.org


2007-12-17(Mon) [長年日記]

曇のち晴 最高気温:11℃

_ http://www.karashi.org/d/でも日記にアクセスできるようにしてみた

日記を立ち上げた時に、なんとなく現在のアドレス(http://www.karashi.org/~poppen/d/)にしたんだけど、どうせ、自分しか使わないので、Aliasでhttp://www.karashi.org/d/でもアクセスできるようにしてみた。

他にもいじらないといけないパラメータありそうだけども。

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_ 動物たちの喜びの王国(ジョナサン・バルコム) 動物たちの喜びの王国(ジョナサン・バルコム)

インターシフト様より本が好き!経由で献本して頂いた。インターシフト様、感謝致します。

動物行動学者である著者が、動物たちが持つ「喜び」という感情から、彼らの知られざる姿を描き出しているのが本書。 今年読んだ「動物」本の中では、ベスト級の面白さで、個人的にイチオシしたい一冊だ。

動物に関するドキュメンタリー番組を見たことがあれば、誰しも「過酷な自然」というフレーズを聞いた覚えがあることと思う。著者は、マスメディアが喧伝する、そんな「大自然は残酷で容赦」なく、「野生の動物は厳しいばかりで喜びのない生活を送っている」というステレオタイプなイメージに反論し、動物もまた我々人間と同様、生きることに幸せを感じているということを、様々な事例を挙げながら証明している。

そのいくつかを紹介すると、

  • クジラが作る波に乗ってサーフィンを楽しむイルカ、
  • 瓶で遊ぶ蛸、
  • 飼い主を呼んで階段の手摺りで滑ってみせるインコ、
  • 異種でありながら戯れるクマとシベリアンハスキー、
  • キスをする鳥たち、
  • 手話でジョークを飛ばすゴリラ

などなど。楽しくまた心温まるエピソードが満載だ。

そんな中でも、特に興味深かったのが、動物たちのセックスについて語った章だ。 著者はこの章のはじめに、動物たちが性的な喜びを感じているという話題を不愉快に思う読者は飛ばして次の章に進むように、と注意書きを入れているが、もし、本書を手に取る機会があれば、ぜひ読んで欲しい。 この章を読まなければと、本書を読む価値が半減してしまうと断言してもいいものと思う。 肝心の章の中身は、あまり露骨に書けない内容なので、本書に譲りたいと思うが、同性愛あり、自慰行為あり、他にもまあ色々ありの動物たちの性生活に驚くこと請け合いだ。

ちなみに、本書の中で、遊ぶ動物たちの姿として、電線で遊ぶカラスが紹介されているが、実は私も電線で遊ぶカラスをつい最近、何度か目撃している。

ある日、庭に出て掃除をしていると、ビョンビョンという不思議な音が聴こえてきた。 ふと見てみると、電線の上でカラスが飛び跳ねている。 その音は、彼らが電線を鳴らしている音だったのだ。 それから何回か同じ光景を見たことがあって、その度に単なる偶然だろうと片付けてきたのだが、今にして思えば、あの様子はまるでギターの弦を適当に弾いて遊んでいる子供を彷彿とさせるもので、きっとカラスたちも遊んでいたのだろう。

プロローグで、著者は本書で用いられる用語について、このように述べている。

わたしは特定の動物をそれぞれ「him(彼)」「her(彼女)」と呼び、従来の「it(それ)」では呼んでいない。「それ」と言ってしまうと、動物を単なる物体におとしめることになるからだ。(p.9)

上記と関連して、著者は学界に流布する「動物が心や意識などはもっていない」という考え方を批判しているのだが、このような考え方の根本には、欧米の共通文化であるキリスト教的なものがあるのではないだろうか。 欧米人と比較して、日本人は、動物についての感情移入の度合いが強く、itではなく、heやsheと考えることの方が多いと思われるため、本書で提示される、動物たちに幸せを感じさせる動物愛護という著者の考え方には、抵抗感を覚えることなく、すんなり理解できるだろう。

なお、本書の訳者は『奇妙でセクシーな海の生きものたち』(正確には本書の方が先の出版なのだが)と同じく、『フィーチャー・イズ・ワイルド』や『新恐竜』を訳した土屋晶子氏とのことなので、『海の生きものたち』と同様、訳の質の面でも安心して読めるものと思う。


動物たちの喜びの王国

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書評/サイエンス

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