トップ «前の日記(2008-04-14(Mon)) 最新 次の日記(2008-04-17(Thu))» 編集

ぽっぺん日記@karashi.org


2008-04-16(Wed) [長年日記]

_ 〈真・ク・リトル・リトル神話大系〉シリーズ復刊第2弾──新編真ク・リトル・リトル神話大系 2 (2)(H.P.ラヴクラフト) 新編真ク・リトル・リトル神話大系 2 (2)(H.P.ラヴクラフト)

『新編真ク・リトル・リトル神話大系 1』につづく、〈真・ク・リトル・リトル神話大系〉シリーズ復刊第2弾

本書の収められているのは下記の全14篇。

  1. 「納骨堂綺談」(A・ダーレス&M・スコラー)
  2. 「魔道士の挽歌」(C・A・スミス)
  3. 「足のない男」(D・ワンドレイ)
  4. 「脳を喰う怪物」(F・B・ロング)
  5. 「羅星魔洞」(A・ダーレス&M・スコラー)
  6. 「奈落より吹く風」(A・ダーレス)
  7. 「屍衣の花嫁」(D・ワンドレイ)
  8. 「暗恨」(R・シーライト)
  9. 「彼方よりの挑戦」(A・メリット&H・P・ラヴクラフトほか)
  10. 「妖蛆の秘密」(R・ブロック)
  11. 「顔のない神」(R・ブロック)
  12. 「嘲嗤う屍喰鬼」(R・ブロック)
  13. 「闇に潜む顎」(R・E・ハワード)
  14. 「探綺書房」(H・ハッセ)

短い作品がほとんどなので、収められている数は多め。

「魔導師の挽歌」や「奈落より吹く風」、「妖蛆の秘密」あたりは昔、微かに読んだ記憶があるが、すっかり中身を忘れているので初読と変わらなかった。 物忘れが激しいというのにも良いところもあるもんですな。:-)

収録作の中でも、個人的なお気に入りは、魔導師エイボンとイホウンデーの大司祭モルギのユーモラスな土星地獄巡り「魔導師の挽歌」、 イサカ(イタカ)たんが活躍(?)する「奈落より吹く風」、 ロイガーたんとツァールたん、それにチョチョ族(トゥチョ=トゥチョ人)のみなさん登場の「羅星魔洞」、 C・L・ムーア、A・メリット、ラヴクラフト、ロングの合作という異色作「彼方よりの挑戦」あたり。

特に「羅星魔洞」は、ウルトラマンばりのド派手な展開がダーレスらしくて面白かった。 スン高原への旅のくだりも こないだ読んだ『大冒険時代──世界が驚異に満ちていたころ50の傑作探検記』ぽくてグー。

「彼方よりの挑戦」も「まぁ、ネタな作品なんで出来は大したことないだろうなぁ」なんてことを予想しながら読みはじめたら、意外に面白いのでびっくり (メリットのやる気の感じられない筆致は、ちょっとアレだけど)。

反対に、なんじゃこりゃというものが、ロングの「脳を喰う怪物」。 序章をぶった切ったがのように唐突にはじまるわ、ロクに登場人物の説明もないわで、読むのがかなり辛いデキ。

全体的になかなかの水準だし、訳もこなれているので、クトたん好きには良い一冊だと思われ。

ちなみに

本書の解説は、クトゥルフなエロゲー『デモンベイン』シリーズで(一部において)有名なシナリオライター、鋼屋ジンなのだが、

だけど太陽から一番近いプロキシマ・ケンタリウスだって、光の速さで四年の旅路。スペースシャトルなんかに乗っていたら、千回生まれ変わったってたどり着けない。(p.344)

と、微妙に分かってなささが漂う文章を書いていて、ちょっと噴いた。

スペースシャトルじゃ月だって行けないんだからその比喩はおかしいよ!

[]
本日のPingbacks(全0件)

トップ «前の日記(2008-04-14(Mon)) 最新 次の日記(2008-04-17(Thu))» 編集