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2008-09-06(Sat) [長年日記]
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怖い絵2(中野京子)
『怖い絵』の続篇が本書。 前作が面白かったので読んでみた本だ。
第1弾と比べると、それほど「怖い絵」がなく、恐怖という面ではパワーダウン気味だが、著者の妄想イマジネーションには磨きがかかっている。
たとえば、ミレーの『晩鐘』。
著者はサルバドール・ダリの論文を引き、その隠された意味を暴こうとする。まず、右の女性について
女のこの姿勢は、「拝み虫」の別名を持つカマキリが攻撃直前のものと同じである。彼女は仮面をかぶり(事実、そう見えるから驚きだ!)、男に飛びかかろうとしている。(p.168)
「仮面をかぶり」というのはそう見えなくもないが、「飛びかかろうとしている」というのはちょっと……というのが、正直な感想である。 笑ってしまうのが左の男性についての解説。
彼はこれから起こることを予期し、エロティックな期待で恍惚となり、すでに勃起しているため帽子で前を隠している。(p.168)
ちょwwwあんな上じゃないよwww
表紙にも使われている、結婚式を描いたファン・エイクの『アルノルフィニ夫妻の肖像』の解説も面白かった。
著者は左手のアルノルフィニ氏を
眼は爬虫類めいて怜悧冷酷なのに、形の良い唇はふっくら肉感的だ。眉は細すぎ、鼻は立派すぎ、薄い皮膚には自信と誇りがはりつき、大きすぎる帽子の下には、つるっぱげの頭があるのかもしれない。(中略)新婚の夫らしい愛情など、みじんも感じられない。(p.242)
と、まったく容赦のない評価を下している。 その一方で、反対側の花嫁については「可愛い」としているのだが、個人的な意見をいうと、どちらものっぺりした顔にしか見えなかったりする(まぁ、多少アルノルフィニ氏の方が人間離れしているが)。
怖さはないが、興味深く読める一冊。 前作が楽しめた人はこちらも同様に楽しめるはずだ。 楽しみながら絵も覚えられるので一石二鳥ではないかと、美術オンチとしては思う次第。




まで頂ければ幸いです。
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